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ニュートン算 2014-01

文章題の練習問題2014年10月11日18時00分
第203回 「2014年入試問題と小5の学習 ニュートン算1」





10月もまもなく折り返しです。


2015年入試も関西エリアでは残り100日を切り、
いよいよという空気が受験生には高まってきているでしょう。


ということは、
5年生もあと100日強で6年生のカリキュラムに
入っていくということです。


そこで今回から何回かにわたり、
入試問題で失点したくない
「定番問題」をみていこうと思います。


そして、この定番問題は
5年生で学ぶ「少し難しめの問題」と重なっていますから、
6年生でSAPIXの土曜特訓や日能研の志望校別特訓、
浜学園の日曜錬成特訓などの強化講座で
力を伸ばそうという5年生にとっても
大切な問題といえます。


今回は、前回まで見てきました「速さ」と関係のある、
「仕事算」の発展型である「ニュートン算」の定番問題を
ご紹介していきます。


速さの基本を例えば
「歩く速さ×歩いた時間=歩いた距離」
とすると、
仕事算も
「1分間に解く計算問題の数×計算問題に取り組んだ時間=解いた計算問題数」、
つまり、
「仕事をする速さ×仕事をした時間=仕事量」という関係は、
まさしく速さと同じです。





また「ニュートン算」も「流水算」のイメージで考えることができます。


「ニュートン算」でわき出る泉の水をポンプで水をくみ出す、
つまり、
(くみ出す量-わき出る水)×時間=たまっている水以外でくみ出した水の総量
であり、
「流水算」で川の流れに逆らって上流に向かう、
つまり、
(静水時の船の速さ-川の流れの速さ)×時間=さかのぼった距離
といった関係ですから、




の右図と





は、同じ関係だと言えます。


これらのことを意識しながら、
問題を解いていくとより理解が深まるかも知れませんね。




2014年 六甲中 入試問題より
大問6
ある工場では、毎日午前中に決まった個数だけおもちゃを作って倉庫に入れていき、午後に倉庫からおもちゃ屋に運び出します。今日おもちゃを作る前に倉庫を見ると、これまでに作ったおもちゃが残っていました。1日に運び出す個数を900個にすると、今日を1日目として38日目に運び出したところでちょうど倉庫が空になります。1日に運び出す個数を1350個にすると、23日目に運び出したところでちょうど倉庫が空になります。30日目に運び出したところでちょうど倉庫を空にするには、1日に運び出す個数を何個にすればよいですか。








先ほどのニュートン算の図から分かるように、
「倉庫が空になる」ということは、
「始めにあったおもちゃの個数+1日に作るおもちゃの個数×日数=1日に運び出すおもちゃの個数×日数」
ということです。


つまり、次のような線分図になります。





ですから「図中のア」に着目して

(34200個-31050個)÷(38日-23日)=210個…1日に作るおもちゃの個数
31050個-210個×23日=26220個…倉庫に残っていたおもちゃの個数
26220個÷30日=874個…1日で運び出す倉庫に残っていたおもちゃの個数
210個+874個=1084個

とわかります。




この問題を、





を使って解くと、

始めにあったおもちゃは、38日または23日かかって空になるので、
上の左図より「始めにあったおもちゃの個数=38と23の最小公倍数874とし、
倉庫から減るおもちゃの速さは、
38日でなくなる場合 → 874○÷38日=
23日でなくなる場合 → 874○÷23日= です。




ですから
900個-1日に運び込むおもちゃ=
1350個-1日に運び込むおもちゃ=
なので、
=1350個-900個 → ①=30個
1日に運び込むおもちゃ=900個-30個×23=210個
が求められ、
874÷30日×30個+210個=1084個
とわかります。




このようにニュートン算は、
「始めにあったおもちゃの個数+1日に作るおもちゃの個数×日数=1日に運び出すおもちゃの個数×日数」
という
「仕事全体の量」に着目する方法と、
「仕事全体の量=日数や時間の最小公倍数」から「1日あたりの仕事量」に着目する
2つの方法があります。





実はもうひとつ、速さのグラフのイメージを利用した解き方もあります。




上のグラフより、




とわかりますから、
(900個-210個)×38/30=874個 ずつ初めになったおもちゃを運び出すと、
30日で倉庫に残っていたおもちゃがなくなります。


ですから、
874個+210個=1084個
が答えとわかります。




算数の問題はニュートン算に限らず、いくつかの解き方があります。


もちろん、問題に応じて「最速の解き方」はあります


しかし、「正解すること」が何よりも大切なのですから、
例えばニュートン算の場合でも上記の3つの解き方のうち、
自分が一番「腑に落ちる」解き方をまずは完全に身につけましょう。


そうすれば、残りの解き方も自ずと理解できるようになれると思っています。


文章題の練習問題2014年10月11日18時00分

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主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。