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第489回 応用問題が解けるようになろう 3

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数の性質の練習問題 2020年03月28日18時00分

「第489回 応用問題が解けるようになろう 3」


中学入試の算数の問題には、基本問題、応用問題、発展問題の3つのレベルがありますが、その中の応用問題について解き方を見てきています。


前回までの2回は、基本の解き方を元にして解く問題をご紹介しましたので、今回は条件を整理することで正解できる応用問題について見ていこうと思います。


出題校は、2020年度の入試でも人気の高かった、学習院中等科です。






2019年度 学習院中等科 入試問題 第1回 算数より 

問題4 1から9までの数字が書かれた9枚のカードがあります。この中から同時に2枚を選び、書かれている数の積を求めます。このとき、次の問いに答えなさい。

(1) 積が3の倍数となるようなカードの選び方は何通りあるか求めなさい。

(2) 積が4の倍数となるようなカードの選び方は何通りあるか求めなさい。

(3) 積が7で割ると2余るようなカードの選び方は何通りあるか求めなさい。








【解答例】
問題本文中に「9枚のカードがあり~2枚を選び~積を求めます」とありますから、「九九表」や樹形図などをかいて整理すると小問(1)~(3)のすべてに対応ができそうです。


今回は「九九表」を書いて解いてみます。

20200327132625.jpg

なお、説明の関係ですべてのマス目を埋めていますが、本問では1~9の9枚のカードから2枚を「選ぶ」ので、「3と3」のように同じ数のカードは選べませんし、「1と5」と「5と1」は同じ選び方ですから、表を書くときに影をつけた部分に数字を書く必要はありません。


(1)
上の表の中にある3の倍数を探します。

20200327132656.jpg

上のように、全部で21通りの選び方が見つかります。

答え 
21通り 


(2)
(1)と同様に表の中にある4の倍数を探します。

20200327132723.jpg

答え 16通り 


(3)
(1)、(2)と同じように表の中にある、7で割ると2余る数を探します。

20200327132743.jpg

答え 5通り 






本問のようにカードの枚数が少なく、しかもそこから2枚を選ぶのであれば、上記の「九九表」を書くと「ヌケ」や「ダブり」の危険性を回避できます。


同様に、サイコロを2回ふる、2個のサイコロを1回振るような問題も、「六六表」を書くことで正解しやすくなります。


表の他に「樹形図」を書いても良いでしょう。


しかし、これらの解き方に慣れて、「でも表や樹形図をかくのはめんどうだなぁ…」と感じるようでしたら、次のような考え方に移ってもよいと思います。




(別解)
(1)
2数の積が3の倍数になるには、少なくとも一方が3の倍数であればOKですから、場合分けをして解くことができます。

(ⅰ) 3の倍数×3の倍数ではない数 
3の倍数は3、6、9の3つ、3の倍数ではない数は残りの6つですから、

3×6=18通り

の選び方があります。

(ⅱ) 3の倍数×3の倍数 
3の倍数は3、6、9の3つですから、

3C23C1=3通り

の選び方があります。

18通り+3通り=21通り 




このように場合分けしてみると、「3の倍数ではない数×3の倍数ではない数」という選び方が残りますから、すべての場合から引く(余事象)という解き方もありそうです。


9
C2=(9×8)÷(2×1)=36通り…すべての場合

6
C2=(6×5)÷(2×1)=15通り…「3の倍数ではない数×3の倍数ではない数」の選び方

36通り-15通り=21通り 




(2)
(1)の別解で用いた「余事象」の考え方を利用してみます。


2数の積が4の倍数にならない選び方は、一方が4の倍数ではない2の倍数、もう一方が奇数のときと、2数ともが奇数の場合です。

(ⅰ) 4の倍数ではない2の倍数×奇数 
4の倍数ではない2の倍数は2、6の2つ、奇数は1、3、5、7、9の5つですから、

2×5=10通り

の選び方があります。

(ⅱ) 奇数×奇数
奇数は1、3、5、7、9の5つですから、

5C2=(5×4)÷(2×1)=10通り

の選び方があります。

36通り-(10通り+10通り)=16通り 




(3)
「7で割った余り」を利用する方法を用います。


2数の積を7で割ると2余るような選び方は、次の表(余りの積を7で割った余り)のように、「7で割ると1余る数×7で割ると2余る数」、「7で割ると5余る数×7で割ると6余る数」の2つの場合があります。

20200327133026.jpg

(ⅰ)  7で割ると1余る数×7で割ると2余る数 
7で割ると1余る数は、1、8の2つ、7で割ると2余る数は2、9の2つです。

2×2=4通り

(ⅱ)  7で割ると5余る数×7で割ると6余る数 
7で割ると5余る数は5の1つ、7で割ると6余る数は6の1つです。

1×1=1通り

4通り+1通り=5通り 




「九九表」や樹形図を書いて解けるようになれば、カードの枚数が増えたときの対策として、別解のような「場合の数」の考え方で解く練習もしてみるとよいでしょう。



今回は、中学入試の算数の応用問題について、条件を整理することで正解できる問題について見ました。


次回はもう少し見なれた整理方法で解く問題を取り上げてみようと思います。

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数の性質の練習問題 / 算数の成績アップ勉強法 2020年03月28日18時00分
主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。
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