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第398回 2018年度中学入試の文章題 4

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文章題の練習問題2018年06月30日18時00分

「第398回 2018年度中学入試の文章題 4」


これまで3回にわたって、2018年度の中学入試で出された「文章題」から、「おまけに関する問題」、「仕事算」、「ニュートン算」について見てきました。


2018年度の中学入試に有名中学で出題された文章題はこれらの他に、「平均算」、「消去算」、「年令算」、「つるかめ算」などがありましたが、今回は「過不足算」をご紹介しようと思います。


1問目は函館ラ・サール中学校の入試問題です。




2018年度 函館ラ・サール中学校 入試問題 算数 より 

問題1-(4) 子ども達にチョコレートを配ります。チョコレートを1人に5個ずつ配ると13個余り、1人に8個ずつ配っていくと、最後の1人は他の人の半分より少ない個数しかもらえません。チョコレートの個数と子ども達の人数を答えなさい。








【解答例】
子どもの人数を□人とした2通りの配り方を、線分図に表して解く方法があります。


このとき、「最後の1人は他の人の半分より少ない個数しかもらえません=1~3個もらえる」という条件を、「最後の1人に8個配るには5~7個たりない」と読み替えることが大切なポイントです。

20180618172638.jpg


線分図より、(8個-5個)×□人=18~20個 とわかりますから、□=6 が求められます。


ですから、チョコレートの個数は、5個×6人+13個=43 です。




2通りの配り方だけを線分図に表しても解けますが、それで上手く解けないときは、上の図のように「チョコレートの個数」を加えた「3本型の線分図」を利用してみましょう。


線分図をかく以外に、次のような「表」をイメージした解き方もあります。

20180618172706.jpg






過不足算の2問目は、フェリス女学院中学校の入試問題からです。




2018年度 フェリス女学院中学校 入試問題 算数 より 

問題1-(4) ボールが何個かあります。ボールが44個入る箱Aと、ボールが49個入る箱Bがあります。箱Aの数は箱Bの数より1多いです。これらのボールを箱Aに入れていくと、34個入りません。これらのボールを箱Bに入れていくと、23個入りません。ボールは何個ありますか。








【解答例】
条件を表に整理する方法を使ってみましょう。


前問で、「最後の1人は他の人の半分より少ない個数しかもらえません=1~3個もらえる」という条件を、「最後の1人に8個配るには5~7個たりない」と読み替えて「5個」と「8個」が上下に同じ数だけ並ぶ工夫をしたように、本問も「箱の個数」を同じにして、「44個」と「49個」が上下に同じ数だけ並んだ表になるよう、工夫をします。


このとき、箱の個数は、A、Bのいずれにそろえても構いません。  

20180618172759.jpg


箱の個数をAにそろえた上の表を利用すると 60個÷5個=12箱...箱Aの数 が先に求められますし、箱の個数をBにそろえた下の表を利用すると 55個÷5個=11箱...箱Bの数 が先に求められます。


44個×12箱+34個=562 
または 
49個×11箱+23個=562 






これらの2問からもわかるように、過不足算の基本問題は配り方が違うだけで、配る総数や人数といった条件はどっちらの配り方の場合も同数ですから、基本問題より難しいときも、それと同じ条件になるように工夫をすればよいということがわかります。


では、最後の問題はどの点が基本問題と異なるのでしょう。


3問目は西大和学園中学校の入試問題です。




2018年度 西大和学園中学校 入試問題 算数 より 

問題1-(2) 中学校1年生は男子の人数が女子の人数よりも6人少ないです。ボランティア活動で、男子はペンを5本ずつ、女子はノートを4冊ずつ持ちよって、ペン1本とノート1冊を1組にしたところ、ペンが9本余りました。中学校1年生は全員で(   )人います。








【解答例】
男子と女子の人数が同じになるよう、男子を6人増やしておきましょう。

20180618172848.jpg


これで人数は同じになりましたが、まだペンの総数とノートの総数は同じではありません。


そこで総数について考えてみると、その比が5:4になっていますから、「比の差の1=総数の差39」であることに気づけます。


39本×5÷5本-6人=33人...男子の人数 

39冊×4÷4冊=39人...女子の人数 

33人+39人=72 




実は、3問目は過不足算ではないのですが、「与えられた条件が過不足算に近いときは、いったん過不足算で用いる表などに整理してみる」と解き方が見つかるというものでした。


この問題のように、「〇〇算に似ているな...」と思ったときは、いったん「〇〇算の条件整理方法」を利用してみると、問題を解く糸口が見つかる場合があります。


基本問題をマスターし終えて応用問題に取り組むときは、今回の過不足算のように、「基本問題とどの条件が異なるのか」に着目し、「基本問題と同じになるような工夫」を考えると、応用問題や「実は〇〇算ではない...」という問題も解けるようになると思います。

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文章題の練習問題2018年06月30日18時00分
主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。
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