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第514回 女子中の平面図形 4

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図形の練習問題 2020年09月19日18時00分

「第514回 女子中の平面図形 4」


近年の女子中で出された「平面図形」の問題の中から、今回も前回に引き続き「辺の比と面積比」の大問形式の問題を見ていきます。


前回は「高さの等しい三角形の面積」がテーマでしたが、今回は「相似」が中心となる問題です。






【問題】
20200915033609.jpg右の図のように三角形ABCがあり、AD:DB=5:4、 AE:EC=1:1、AF:FC=1:2となるようにD、E、Fをとります。また、DEとBFが交わった点をGとし、DHとACが平行となるようにBF上にHをとります。このとき、次の各問いに答えなさい。

(1) DG:EGをもっとも簡単な整数の比で答えなさい。

(2) BG:GF をもっとも簡単な整数の比で答えなさい。

(3) 三角形BDGの面積は三角形ABCの面積の何倍ですか。

(白百合学園中学校 2019年 問題3)








【考え方】
(1)
問題条件と求める部分を図に記入します。

20200915033650.jpg

上の図より、三角形DHGと三角形EFGの相似を利用すればよいとわかります。


はじめに、辺AC上の比をそろえておきます。(「比合わせ」

20200915033715.jpg

DHはACと平行ですから、三角形DBHと三角形ABFも相似です。

20200915033736.jpg

DG:EG =DH:EF=8/9:1=8:9 


(2)
(1)より、

BH:HF=4:5
HG:GF=8:9

とわかりますから、HFで「比合わせ」をします。

20200915033800.jpg


(3)
(2)でわかったことが利用できます。

20200915033840.jpg

三角形ABF=三角形ABC×2/6

ですから、「隣辺比」を利用すると、

三角形DBG=三角形ABC×2/6×(4/9×12/17)=三角形ABC×16/153

と求められます。

答え 
16/153 


20200915033906.jpg



本問は、「補助線DH」が与えられていましたので、「問題の条件からわかること」、「前問でわかったこと」を利用していくと、順々に正解を得ることができる問題でした。


次は「補助線を自分で引く」問題です。






【問題】
図の四角形ABCDは平行四辺形で、AB:AD=3:4、DF:FC=1:1です。同じ印の角は、同じ大きさです。

(1) AG:GEの比を、最も簡単な整数の比で表しなさい。

20200915033938.jpg

(2) 三角形AGFと四角形CFGEの面積の比を、最も簡単な整数の比で表しなさい。

20200915033955.jpg

(鷗友学園女子中学校 2020年 問題5)








【考え方】
(1)
問題の条件からわかることを書いていきます。

20200915034022.jpg

上の図のように、ADとBCが平行なので

角BEA=角DAE

ですから、三角形ABEはAB=EBの二等辺三角形です。


ここから、三角形ABGと三角形BEGの面積比がわかれば、「高さの等しい三角形」の関係を利用してAG:GEを求めることができますが、その面積比がわかりません。


そこで、「三角形ABGと四角形CFGE」、または「三角形GBEと四角形AGFD」に着目して、「相似完成」を利用して解くことにします。

20200915034101.jpg


今回は、下の図で「角出し」をしてみます。

20200915034117.jpg

上の図より、

AG:GE=8:3

と求められます。


(別解)
平行四辺形の内部に平行線を引いて、AG:GEを求めることもできます。

20200915034135.jpg

上の図で、緑色の三角形(ピラミッド型相似)に着目すると、

HE=③×3/4=9/4〇

ですから、

AG:GE=BA:HE=⑥:9/4〇=8:3

です。

20200915034646.jpg


(2)
(1)でわかったことと、(2)で求める図形を図にあらわしてみます。

20200915034314.jpg

上の図で、三角形AGF(赤色斜線)は平行四辺形ABCDの1/2である三角形ABFをBG:GFで区切った図形と考えることができますし、また、三角形AEFから三角形EFGを引いた図形とみることもできます。

20200915034358.jpg

また、四角形CFGE(水色斜線)は、三角形BCFから三角形BEGを引いた図形、あるいは三角形EFGと三角形ECFをあわせた図形ととらえることができます。

20200915034343.jpg

上側の図を利用するときはBG:GFを求めればよいでしょうし、下側の図の場合は(1)で求めた8:3を利用することができます。


ここでは、下側の図で解いていきます。

20200915034420.jpg

上の図で、平行四辺形ABCD、三角形ABE、三角形ECF、三角形ADFの面積比は、「隣辺比」を利用して求めることができます。

平行四辺形ABCDの面積:三角形ABEの面積:三角形ECFの面積:三角形ADFの面積
=⑥×⑧:⑥×⑥×1/2:②×③×1/2:③×⑧×1/2=16:6:1:4

20200915034439.jpg

上の図より、

三角形AEFの面積
=16-(6+1+4)=5
 ↓ 
三角形AGFの面積:四角形CFGEの面積
=三角形AEFの面積5×8/11:(三角形AEFの面積5×3/11+三角形ECFの面積1)
20:13 






今回の問題で利用した「等しい高さの三角形の面積比」の発展的な解法である「隣辺比」と補助線を引いて2組の相似な三角形をつくる「相似完成」が使えるようになると、塾の実力テストや入試問題で出される少し難しめの「辺の比と面積比」の問題でも正解を増やすことができます。


得点アップのため、「隣辺比」や「相似完成」を学んだら、ぜひ、これらを身につけていきましょう。

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図形の練習問題 / 中学入試の算数問題 2020年09月19日18時00分
主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。
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