中学受験情報局『かしこい塾の使い方』 -> 主任相談員の中学受験ブログ -> 前田昌宏の中学受験が楽しくなる算数塾 -> 中学入試の算数問題 ->数の性質の練習問題 ->第475回 中学入試で出題される「規則性」 1

第475回 中学入試で出題される「規則性」 1

このエントリーをはてなブックマークに追加
中学入試の算数問題 / 数の性質の練習問題2019年12月21日18時00分

「第475回 中学入試で出題される「規則性」 1」


前回まで、中学入試で出された「数の性質」に関する問題を見てきましたが、今回からは「規則性」に関する問題について考えていこうと思います。


「規則性」には、主に「数の規則性」と「図形の規則性」をテーマにした問題がありますので、まずは「数の規則性」をご紹介していきます。




2019年度 筑波大学附属中学校 (四谷大塚 80%偏差値 男子66・女子69)より 

問題5 
太郞さんと花子さんが、授業で学んだ内容について話し合いをしています。次の文章を読んで下の問いに答えなさい。

太郎:次のような並べ方に従って数を並べたよ。いろいろな決まりがありそうだね。

20191216164401.jpg

花子:1段目、2段目、4段目は、①すべて奇数が並んでいるね。

太郎:2段目以降の左から2番目の数は、1、2、3、4、...と並んでいるよ。

花子:本当だ。②左から3番目の数はどうなっているのかな。


(1) 下線部①について、4段目の次にすべて奇数が並ぶのは何段目ですか。

(2) 下線部②について、3段目以降の左から3番目の数について考えます。100段目の左から3番目の数を求めなさい。








【解答例】
(1)
6段目、7段目、...と数を並べていきます。


このとき、「並べ方」のきまりに従って数を並べてもよいのですが、数がどんどん大きくなって少し大変です。


そこで、奇数は2で割ると1余る数、偶数は2で割りきれる数であることを利用して、太郞さんが並べた数を「2で割った余り」に書き換えておくと計算が楽になります。

20191216164504.jpg

上のように、7段目で「1」と「0」が交互に並びますから、8段目はすべて「1(=奇数)」になることがわかります。

答え 8段目


20191216164606.jpg


(2)
(1)のときと同じように太郞さんが並べた数に書き加えていくと、左から3番目の数は1、3、6、10、15、...となっていることがわかります。


ここでその理由を少し考えてみます。花子さんが気づいたように左から2番目の数は、左から1番目の数(=1)を加えていくので、1、2、3、4、...のように1ずつ増えていきます。


その左から2番目の数を加えてできるのが左から3番目の数ですから、左から3番目の数は、1+2=3、3+3=6、6+4=10、...となります。(赤字:左から2番目の数)

20191216164552.jpg

左から3番目の数を求める計算で、上から4段目の数のときが「+2」、上から5段目の数のときが「+3」ですから、上から100段目の数のときは「+98」です。

1+2+3+4+...+98=(1+98)×98÷2=4851   






本問は「書き出し」を利用すると2問とも正解することができますから、「数の規則性」の基本レベルの問題といえるでしょう。


ですから、正確に「書き出し」ができるように、練習をしておくことはとても大切です。


しかし、問題の中には「書き出し」きれないものもありますから、「なぜそのような規則になるのか」という理由も合わせて学習できると、「規則性」での得点を伸ばすことができるので理想的です。


というのも、本問の発展として次のような問題を出すことができるからです。




【問題】
(上記の問題(1)の続きとして)
1段目から50段目までの50段のうち、すべて奇数が並ぶ段は全部で何段ありますか。








【解答例】
1段目から8段目までを「0」と「1」で表すと左下のようになります。


20191216164735.jpg


左上の図のように、1段目から4段目までの「0」と「1」を囲んだ三角形(赤色)が、5段目から8段目にちょうど2つ並び、8段目が「1」だけになることがわかります。


同じようにして、右上の図のように、1段目から8段目までの「0」と「1」を囲んだ三角形(青色)が、9段目から16段目にちょうど2つ並び、16段目が「1」だけになることもわかります。


同様にして1段目から16段目までの「0」と「1」を囲んだ三角形(緑色)がちょうど2つ並ぶのは32段目ですから、1段目から50段目までの50段のうち、すべて奇数が並ぶ段は、1段目、2段目、4段目、8段目、16段目、32段目の全部で6あることがわかります。


20191216164852.jpg



このように、「規則性」の問題には、「書き出しで正解できる問題」と「規則の理由がわからないと正解しにくい問題」の2つがあります。


大問形式の場合、前半の小問は書き出しで解くことができ、後半の小問はそれでは難しいといった構成になりがちですので、「規則性」が苦手であるならば、まずは「書き出し」で解ける問題を選んで正解できるようになりましょう。


その後、解説を読んで理由を学び、1問でも正解できる問題を増やすことができればいいなと思います。

mflog.GIF

このエントリーをはてなブックマークに追加
中学入試の算数問題 / 数の性質の練習問題2019年12月21日18時00分
主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。
Copyright (c) 2008- 中学受験情報局『かしこい塾の使い方』 All rights reserved.