新5年生のクラスを決めるテスト2
「第312回 新5年生のクラスを決めるテスト2 ~サピックス 1月 入室・組分けテスト~」
前回は、2月から始まる新6年のクラスを決めるテストのひとつとして、
2016年1月11日に行われましたサピックスの
「新学年 第3回 入室・組分けテスト 新5年(現4年)」
の前半部分(大問1~4)がどのような問題なのかを見ました。
そこでわかったことは、
大問4以降が「作業系」の初見問題であり、
クラスによっては触れる機会が少ないものだということでした。
そのため、これまでに受けてきたマンスリー確認テストの最後の問題で、
次のような練習に取り組むことが必要だとわかりました。
今回は、後半の問題を通して、
さらに必要な取り組みが何かを考えてみようと思います。

長い問題文です。
そこで、どのような条件が与えられているのか、
「問題文は、句読点で区切る」という大原則を利用して、
条件を抜き出して箇条書きにしてみます。
なお、テストのときは、
「条件部分に下線を引く」
「不要部分を-で消す」
のようにして、処理時間を節約します。
家庭学習ではその準備段階として、箇条書きにする練習がよいでしょう。
【条件1】サンドイッチは1年生から3年生の全員で作る
【条件2】タマゴサンド2個、またはハムサンド3個のどちらかを作る
【条件3】サンドイッチは全部で97個
【条件4】タマゴサンドはハムサンドより5個少ない
【条件5】上級生は自分が作ったサンドイッチのうちの1個だけを食べる
【条件6】残りをすべて新入生にあげた
【条件7】新入生全員がタマゴサンドとハムサンドをそれぞれ2個ずつ食べた
【条件8】サンドイッチはあまらなかった
抜き出した8つの条件と小問を見比べながら、
どの条件を使えばよいかを考えます。
(1) 「タマゴサンド」の個数を求めますから、
「タマゴサンド」について書かれた条件を「前から順」に見ていきます。
【条件2】部員はタマゴサンド2個、またはハムサンド3個のどちらかを作る
【条件3】サンドイッチは全部で97個
条件1から見始め、条件2と3までくると
「つるかめ算(不定方程式タイプ)」
に気づくかもしれません。
しかし、部員全体の人数がまだわかっていません(小問2で求めます)ので、
うまくいきません。
そこで次の条件を見ることにします。
【条件4】タマゴサンドはハムサンドより5個少ない
条件3と4より、「和差算」を使うことができます。

線分図より、(97-5)÷2=46(個) がタマゴサンドの個数とわかります。
「問題文中の条件は前から順にみていく」ことは大原則ですが、
この問題は【条件2】という「迷彩(つるかめ算で解けそうに見える)」が施されている、
少しイジワル(?)な問題でした。
(2) 前問でタマゴサンド46個、ハムサンド51個とわかりましたから、
【条件2】より、
46個÷2個=23人・・・タマゴサンドを作った人数
51個÷3個=17人・・・ハムサンドを作った人数
が求められ、
23人+17人=40人
が(2)の答えだと、こちらはすぐに求められます。
(1)が正解できれば(2)はサービスという、点差がつくタイプの問題です。
(3) ここまでにわかったことは、
部員総数40人(タマゴサンド作り23人、ハムサンド作り17人)
サンドイッチ97個(タマゴサンド46個、ハムサンド51個)
で、
使っていない条件は
【条件5】上級生は自分が作ったサンドイッチのうちの1個だけを食べる
【条件6】残りをすべて新入生にあげた
【条件7】新入生全員がタマゴサンドとハムサンドをそれぞれ2個ずつ食べた
【条件8】サンドイッチはあまらなかった
です。
ここからタマゴサンドを作った上級生の人数を求める問題が(3)です。

上の図のように、条件を絵にしてみると、
サンドイッチの食べ方の絵が「つるかめ算」であることがわかります。
(97個-1個×40人)÷(4個-1個)=19人・・・ 新入生は19人
作られた46個のタマゴサンドのうち、新入生には2個ずつ配られたので
46個-2個×19人=8個・・・上級生に配られたタマゴサンド
8個÷1個=8人・・・タマゴサンドを食べた上級生の人数
上級生は「自分が作ったサンドイッチのうちの1個だけを食べる」ので、
タマゴサンドを食べた8人=タマゴサンドを作った8人 です。
答え 8人
大問5は「和差算」「つるかめ算」といった特殊算(「文章題」とも呼ばれます)でした。
特殊算は特にそうですが、一般に算数の長文問題は、
「前から順」に条件を調べ、
前半の条件は前半の小問に、後半の条件は後半の小問に使います。
しかし、この大問5は、
【条件1】が小問(2)に用いられたり、
小問(3)では、タマゴサンドもハムサンドもひっくるめてサンドイッチとみなしたりと、
「条件をみやすく=使いやすく整理する力」も必要な問題であったといえそうです。
では、もう1問みていきます。

計算余白も含めると、全2ページにわたる問題です。
まさしく、
「問題文の長さに負けないこと」
「『たとえば』~を軽視しないこと」<
/span>
という、
大問4以降の特徴を兼ね備えています。
(1) 正解させることも大切ですが、「何を利用して解いたか」がより重要です。
この大問7のような問題は「踏み台解法」と呼ばれる解き方をする問題です。
「踏み台解法」とは、読んで字の通り、
分かったこと(=今立っている階段)を用いて次の問題(=1つ上の階段)に移る
という解き方です。
(1)では「4枚」のカードとありますが、
その直前に「3枚」のならべ方が問題本文中に与えられています。
つまり、与えられている「3枚」に1枚をつけたして「4枚」にすれば、
「抜けモレ」も「重複」もなしに
簡単に正解することができる問題です。

(2) 「踏み台解法」が続きます。
前問の(1)が「4枚」、この(2)が「5枚」ですから、
(1)の答えに5枚目のカードをつけ足せばOKなのですが、
(3)まで正解してアルファクラスを目指す
あるいは
将来的にはアルファクラスに入りたいかどうかで、
解き方が分かれます。
アルファクラスを目指さない場合は、
(1)の答えに書き加える方法で十分だと思います。
アルファクラスが目標であれば、次のような解き方を目指しましょう。

(3) 問題文中に「3枚」、(1)で「4枚」、(2)で「5枚」と、1枚ずつ増えてきましたが、
(3)は「6枚」をとばして「7枚」を求める問題(=段抜かし)です。
このような「段抜かし」がある踏み台解法の問題には、
解く上での「コツ」があります。

実は、前問(2)が、
「直前の2枚に着目して場合分けをした表を作ると答えが求めやすくなる」
というヒントだったのですが、
「踏み台解法」を使う問題に慣れていないと気づきにくいと思います。

今回は、2016年1月11日に行われましたサピックスの
「新学年 第3回 入室・組分けテスト 新5年(現4年)」
の後半の問題を通じて、
得点をのばしていくためにどのような力が必要かを見ました。
いずれの力も一朝一夕に身につくものではないと思いますが、
ひとつの方法として、
1月のテストまでの2ヶ月間、
これまで受けてきたマンスリーテストの最後の長文問題を、
もう一度「必要な力」という視点に立って振り返る、
といった学習方法があると思います。
目指すクラスに応じた力を補って、2月のスタートが切れるといいですね。

