新6年生の準備をはじめましょう3
「第307回 新6年生の準備3 ~サピックス 1月度 組分けテストに向けて~」
前回は、2月から始まる新6年の授業を希望するクラスで受講するために、
問題の解き方のレベルを1ランク引き上げておくことが必要であることに
気づくことができました。
今回は、中学入試において大切な「速さ」の勉強について、
この秋にしておくことを考えたいと思います。
サピックスの1月組分けテストには次のような出題がありました。
この問題は、
という力を試すものです。
条件整理すると、ア~ウの3つの線分図をかくことができます。
(1)-①は線分図アに着目すると、360m÷15分=24m/分 とわかります。
(1)-②は線分図イに着目すると、(360m+240m×2)÷7分=120m/分 とわかります。
(2)(1)より、花子さんの速さは、(120m/分-24m/分)÷2=48m/分 とわかりますので、
15分+(360m+240m)÷48m/分=27.5分後=27分30秒後 が求められます。
テスト前半の大問4ということもあり、
(1)-①は問題文の前半から、
(1)-②は後半からと、
順序よく解くことができるように作られていて、
その上、(1)でわかったこと使うと(2)も正解できるという、
「誘導タイプの大問」の中でも得点しやすい問題でした。
ところで、この問題は、
「線分図をかいて、読み取る」という力が必要な問題でしたが、
これらの力は、いつ学ぶ機会があったのでしょう?
サピックスの場合、5年生のカリキュラムで「速さ」を学習する時期は次の通りです。
大問4は「線分図解法で解く旅人算」でしたから、4月と9月に学んだ内容です。
最後に学んだ9月からテストの行われる1月まで、およそ4ヶ月あります。
1月組分けテスト直前には、
4科目について幅広い試験範囲に対しての準備を
家庭学習ですることになるでしょう。
ですから、それまでに苦手な問題をできるだけたくさん潰しておくことは、
直前期に他の単元や科目の学習に時間をさくことができますので、
とても大切です。
「速さ」が苦手であれば、
10月のマンスリーテストまでに4月のマンスリーテストをチェックしておくと
「潰しておく内容」がわかります。
そのチェック用として、
10月マンスリーテストまでに取り組んでみるとよさそうな問題を
1つご紹介します。
(1)は「3人出会い」の重要な基本形です。
(1)の問題条件を線分図に整理すると、
のようになります。
「線分図は同時マークの区間に着目する」ことが大原則です。
その大原則から3つの「同時マークの区間(時間が等しい)」を見つけることができます。
速さは3人ともわかっていますから、計算できるのは(ウ)です。
(90m/分+60m/分)×3分=450m
(ウ)の部分の距離がわかりましたから、(イ)も計算ができます。
450m÷(75m/分-60m/分)=30分
これを利用すると(ア)も計算ができ、
(90m/分+75m/分)×30分=4950m と答えを求めることができます。
この問題でチェックすることは次の3点です。
「それらしい線分図」を書くことができても(1)を正解できない場合、
「この3点に問題がある」、
「この3点が使える線分図になってない」
のいずれかです。
「Daily Support 51E-08」にある大問2や大問3などを利用して、
10月マンスリーテストまでに課題を克服しましょう。
なお、9月第1回目の授業で「速さと比」の関係を学んでいる場合は、
次のような解き方ができると、学んだことが身についていると判断できます。
(2)の(1)と同様、まずは線分図をかきます。
または
(2)-①問題文の前半の条件から、
太郞君と次郎君の速さの和、4950m÷25分=198m/分 は、
どちらの図でも求められますが、
太郞君と花子さんの速さの和 4950m÷33分=150m/分 は、
下の線分図の方が気づきやすそうです。
198m/分-150m/分=48m/分
線分図は、
「出来事の順に区切る」(上記の上図)
「スタートからを最後までを1つとして図に書く」(上記の下図)
の2つの表し方があります。
一方の表し方で「?」となったときは、他方にかき替えてみましょう。
(2)-② 問題文後半の条件から、次郎君がB町を出発してA町に着くのは
2160m÷48m/分=45分後 とわかりますので、
次郎君の速さは4950m÷45分=110m/分 です。
198m/分-110m/分=88m/分
この問題、(1)は定番、(2)は少し応用が入っています。
4月のときには解けなかったとしても、
9月の授業が身についていれば、全問正解も難しくありません。
もし、正解できなかったときは、
の2点について、この問題を振り返るようにしましょう。
この秋に平面図形を学習すると、
「速さ」においても新たに「ダイヤグラム解法」を学ぶことになります。
「ダイヤグラム解法」は「速さと比」に関する問題と解く上で非常に重要な解法です。
ですから、1月の組分けテストのためだけでなく、
ダイヤグラム解法を学ぶまでに、
「線分図解法」をマスターできていると理想的です。

