2015年度 中学入試に向けて 4
第178回 「場合の数 4」
灘中(SAPIX 2015年度入試 合格率80%偏差値68)
今回は「場合の数」の苦手克服の第4回、「特殊な解き方」です。
この特殊な解き方は、第175回にご紹介した「カタラン数」のように、
「他の問題には使えないけれど、ある問題を解くときには便利」
というものです。
いいかえると、
ここまでにご紹介した「樹形図」「和と積の法則」「場合分け」とちがい、
汎用性が低い解き方ということです。
2014年 灘中 入試問題 算数2日目
大問3
2辺の長さが10cm,20cmの長方形のタイルがたくさんあります。
これらのタイルで長方形の壁をすき間がないようにしきつめます。
例えば,縦30cm,横20cmの壁の場合,タイルのしきつめ方は
のように全部で3通りあります。
(1)縦30cm,横40cmの壁の場合,タイルのしきつめ方は全部で何通りありますか。
(2)縦30cm,横60cmの壁の場合,タイルのしきつめ方は全部で何通りありますか。
問題集に掲載されている
という問題に似ていますね。
上記の例題は「規則性を利用して表で解く」という解き方です。
例えば□=50の場合を求めるのであれば、
□=30の長方形に20cm×20cmの正方形を1個つぎたす場合(→)と、
□=40cmの長方形に20cm×10cmの長方形を1個つぎたす場合(→)に
分けて求めます。
つまり
なので、□=50の場合は 3+5=8(通り) です。
「合計」だけを見れば、フィボナッチ数列になってます。
2014年度 灘中の入試問題もこれと同じように解けそうなのですが、
たてが30cmになっているため、一筋縄ではいかない問題になっています。
(1)問題にあった横20cmの3つの図
に、あと20cmつぎたす場合を考えると、3通り×3通り=9通り あります。
それ以外の場合を考えると
の2通りがありますから、全部で11通りです。
この(1)の考え方が(2)に使えないか、
考えながら(2)を解いてみましょう。
(1)の11通りに20cmをつぎたす方法は、
11通り×3通り=33通り です。
また、問題文の3つの図に40cmをつぎたす方法は、
3通り×2通り=6通り です。
ここで抜けているのが、30cmの図に30cmをつぎたす場合です。
上図の×は、
「20cmをつぎたす」場合、「40cmをつぎたす」場合と
重複していますから、2通りだけです。
よく見ると、境界が偶数cmになる並べ方は、
「20cmをつぎたす」、「40cmをつぎたす」と重なりますから、
重複しない場合は下の図のように
奇数cmのところにある並べ方だとわかります。
これらのことから、33通り+6通り+2通り=41通り が答えとわかります。
例題は規則性が見つけやすく、
灘中の入試問題は「重複」させないための工夫が必要などですが、
考え方としては「つぎたす」が共通しています。
特殊な問題に用いる特殊な解き方は問題ごとに異なりますから、
覚えるのが少し大変ですし、
覚えた解き方が使える問題が入試に出るとは限りません。
解き方を覚えること、
共通する考え方を理解することの両方が、
特殊な問題を解けるようになるために大切なことだと思います。
灘中(SAPIX 2015年度入試 合格率80%偏差値68)
今回は「場合の数」の苦手克服の第4回、「特殊な解き方」です。
この特殊な解き方は、第175回にご紹介した「カタラン数」のように、
「他の問題には使えないけれど、ある問題を解くときには便利」
というものです。
いいかえると、
ここまでにご紹介した「樹形図」「和と積の法則」「場合分け」とちがい、
汎用性が低い解き方ということです。
2014年 灘中 入試問題 算数2日目
大問3
2辺の長さが10cm,20cmの長方形のタイルがたくさんあります。
これらのタイルで長方形の壁をすき間がないようにしきつめます。
例えば,縦30cm,横20cmの壁の場合,タイルのしきつめ方は
のように全部で3通りあります。
(1)縦30cm,横40cmの壁の場合,タイルのしきつめ方は全部で何通りありますか。
(2)縦30cm,横60cmの壁の場合,タイルのしきつめ方は全部で何通りありますか。
問題集に掲載されている
という問題に似ていますね。
上記の例題は「規則性を利用して表で解く」という解き方です。
例えば□=50の場合を求めるのであれば、
□=30の長方形に20cm×20cmの正方形を1個つぎたす場合(→)と、
□=40cmの長方形に20cm×10cmの長方形を1個つぎたす場合(→)に
分けて求めます。
つまり
なので、□=50の場合は 3+5=8(通り) です。
「合計」だけを見れば、フィボナッチ数列になってます。
2014年度 灘中の入試問題もこれと同じように解けそうなのですが、
たてが30cmになっているため、一筋縄ではいかない問題になっています。
(1)問題にあった横20cmの3つの図
に、あと20cmつぎたす場合を考えると、3通り×3通り=9通り あります。
それ以外の場合を考えると
の2通りがありますから、全部で11通りです。
この(1)の考え方が(2)に使えないか、
考えながら(2)を解いてみましょう。
(1)の11通りに20cmをつぎたす方法は、
11通り×3通り=33通り です。
また、問題文の3つの図に40cmをつぎたす方法は、
3通り×2通り=6通り です。
ここで抜けているのが、30cmの図に30cmをつぎたす場合です。
上図の×は、
「20cmをつぎたす」場合、「40cmをつぎたす」場合と
重複していますから、2通りだけです。
よく見ると、境界が偶数cmになる並べ方は、
「20cmをつぎたす」、「40cmをつぎたす」と重なりますから、
重複しない場合は下の図のように
奇数cmのところにある並べ方だとわかります。
これらのことから、33通り+6通り+2通り=41通り が答えとわかります。
例題は規則性が見つけやすく、
灘中の入試問題は「重複」させないための工夫が必要などですが、
考え方としては「つぎたす」が共通しています。
特殊な問題に用いる特殊な解き方は問題ごとに異なりますから、
覚えるのが少し大変ですし、
覚えた解き方が使える問題が入試に出るとは限りません。
解き方を覚えること、
共通する考え方を理解することの両方が、
特殊な問題を解けるようになるために大切なことだと思います。

