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第761回 共学中の入試問題 数の性質 2

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数の性質の練習問題 2026年02月07日18時00分

「第761回 共学中の入試問題 数の性質 2」

近年に共学中の入試で出された問題の中から、「数の性質」がテーマの問題について考えています。

今回は「約数と倍数」の問題を見ていきます。

 

1問目は、最大公約数と最小公倍数に関する基本問題です。

 

【問題】2桁の整数A、Bがあります。AとBの最大公約数は6、最小公倍数は360です。AはBより大きいとき、Aにあてはまる数をすべて求めなさい。

(早稲田実業中等部 2025年 問題1-(2))

 

【考え方】

条件は、次のような「すだれ算」に整理することができます。

6×A’×B’=360 → A’×B’=360÷6=60

また、A>B ですから、それぞれを6で割ったA’とB’についても A’>B’(A’とB’は互いに素)です。

ですから、

(A’、B’)=(60、1)、(20、3)、(15、4)、(12、5)

の4組が考えられます。

・(A’、B’)=(60、1)のとき

(A、B)=(360、6) → 2桁の整数という条件にあてはまりません。

・(A’、B’)=(20、3)のとき

(A、B)=(120、18) → 2桁の整数という条件にあてはまりません。

・(A’、B’)=(15、4)のとき

(A、B)=(90、24) → 2桁の整数という条件にあてはまります。

・(A’、B’)=(12、5)のとき

(A、B)=(72、30) → 2桁の整数という条件にあてはまります。

答え 90、72

 

本問は、最大公約数と最小公倍数から元の数を求める考え方を確認できる問題です。

「2桁」や「互いに素」という条件を見落とさないようにして、正解を目指しましょう。

 

2問目は、倍数の個数の基本問題です。

 

【問題】1から2025の整数の中で、3でも5でも割り切れない数の個数を求めなさい。

(東邦大学付属東邦中学校 前期 2025年 問題2-(2))

 

【考え方】

2025個の整数の中から、3または5で割り切れる整数の個数を引くことにします。

2025個÷3=675個… 3の倍数の個数

2025個÷5=405個… 5の倍数の個数

2025個÷15=135個… 15の倍数の個数

よって、3または5で割り切れる整数の個数は

675個+405個-135個=945個

です。

2025個-945個=1080個

答え 1080個

 

本問は、倍数の個数の求め方を確認できる問題です。

なお、次のように周期算(繰り返し)の考え方を利用する解き方もあります。

3と5の最小公倍数である15個を1組とすると、各組の中に3でも5でも割り切れない数が8個あります。

2025個÷15個=135組

8個×135組=108個

 

3問目は、分数についての問題です。

 

【問題】3/7で割っても2 4/5をかけても整数になる数のうち、最も小さい数を求め、帯分数で表しなさい。

(慶應義塾中等部 2025年 問題1-(3) 問題文一部変更)

 

【考え方】

求める分数をB/Aとすると、条件は次のような式に整理できます。

(ア)より、Aは7と約分すると1になる数(=7の約数)で、Bは3と約分すると整数になる数(=3の倍数)とわかります。

また、(イ)より、Aは14と約分すると1になる数(=14の約数)で、Bは5と約分すると整数になる数(=5の倍数)ということもわかります。

よって、Aとして考えられる数は7と14の公約数である1、7の2つがあり、Bとして考えられる数は3と5の公倍数である15、30、45、…(=15の倍数)です。

このうち、分数が最も小さくなるのは、分母のAが最大の7、分子のBが最小の15の場合です。

B/A=15/7=2 1/7

答え 2 1/7

 

本問は、約分の考え方に関する定番の問題です。

正解できないようでしたら、条件を式に整理して考えられることを確認しましょう。

 

4問目は、分数の約分に関する問題です。

 

【問題】次の□にあてはまる数を求めなさい。

下のように、分母が2025のこれ以上約分できない分数を小さい順に並べていきます。このとき、1912/2025は左から□番目の数です。

(明治大学付属明治中学校 2025年 第1回 問題1-(2))

 

【考え方】

約分は「分母と分子を同じ整数(=□)で割って分母と分子をより小さい整数にする」という計算ですから、割る数□は分母と分子の公約数です。

分母の2025を素因数分解すると

3×3×3×3×5×5

となりますから、分子が3または5の倍数である分数は約分ができるとわかります。

そこで、分子の3と5の最小公倍数である15個を1組として、約分できる分数(○)と約分できない分数(×)に整理します。

15個1組の中に約分できない分数は8個ありますから

1912÷15=127あまり7

より、分子が1912の分数は第128組目の7番目の分数とわかります。

各組の1番目から7番目の分数までに約分できない分数が4個ありますから、1912/2025は

8個×127組+4個=1020番目

に並んでいます。

答え 1020番目

 

本問は、「約分できる分数」の考え方を利用する問題です。

正解できないようでしたら、「約分すると分子が1になる分数(=分子が分母の約数である分数)」と区別ができること、並んでいる分数の個数がわからないときは周期算を利用することなどを確認しましょう。

 

今回は、2025年度に共学中で出された「約数と倍数」の問題をご紹介しました。

1問目から3問目までは基本レベルの問題ですから、正解できない問題があればどこで間違えているかをチェックし、すぐに修正をしましょう。

最後の問題では、「並んでいる分数の個数がわかっているときはベン図と周期算のどちらでも解ける」が「個数がわからないので周期算を利用する」といったように、条件に応じた解法を選べると理想的です。

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数の性質の練習問題 / 中学入試の算数問題 2026年02月07日18時00分
主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。
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