第349回 平面図形の点数を上げる勉強方法 8
「第349回 平面図形の点数を上げる勉強方法 8」
前回は、
6年生の夏期講習中に行われるテストから難しい問題を選び、
(1)どんなヒントがあるかを問題文から見つけ(整理力)
(2)ヒントからわかることを考え(知識)
(3)求める答えから「わかると都合のよいこと」を考える(逆算思考力)
といった手順で解くことを試しました。
今回は、
その仕上げとして、
サピックスの学校別オープンの問題にチャレンジします。
2017年のサピックスの学校別オープンは、9月18日、23日に行われ、
18日は、
男子校・・・開成、麻布、武蔵、駒場東邦、慶應普通部、早稲田、早大学院、栄光、
女子校・・・桜蔭、女子学院、フェリス、雙葉、
共学校・・・慶應中等部
のテストが実施されます。
今回は、それらの学校群の中から、
2016年に行われました、開成中オープンの問題を取り扱おうと思います。
サピックス 学校別サピックスオープン 開成中 2016年9月実施 より
問題1-(2) 右の図のように、中心角が90°のおうぎ形OABにおいて、OCとADはどちらもおうぎ形OABの面積を二等分しています。OCとADの交点をEとするとき、AE:EDを求めなさい。(円周率は3.14)
数値の条件が2つで、文章も短い問題ですが、
手順通り、条件(ヒント)の整理からはじめます。
【ヒント1】中心角が90°のおうぎ形
【ヒント2】OCは面積を二等分する
【ヒント3】ADは面積を二等分する
【ヒント4】AE:EDを求める
何を求めるかも含めて、ヒントは全部で4つです。
では、ヒントからわかることを考えていきます。
【ヒント1&2】
↓
弧AC=弧CB、角AOC=角BOC=45°
【ヒント3】
↓
図を正確に描きたいのですが、点Dの位置が不明ですから、
「見た目」で二等分する位置を決めることにします。
【ヒント4】
↓
ヒント3で点Dの位置が不明でしたから、
「わかると都合のよいこと」を逆算すると、
「点Dの位置がわかれば、AE:EDもわかるのでは?」
と考えることができます。
このように、
「正確な図を描くことができれば問題も解くことができるはず」
という考え方はとても大切です。
ぜひ、頭の片隅にとどめておいて下さい。
さて、【ヒント3】で
「点D」を使う「三角形AOD」の面積がおうぎ形の半分とわかっていますので、
次のように考えることができます。
点Dの正確な位置がわかりましたから、
図の中に点Eを書き加えて、答えを目指します。
ここまでに【ヒント3】【ヒント4】を使いましたが、
【ヒント2】はまだです。
問題図中に45°があります。
45°問題とくれば、「直角二等辺三角形を探す&作る」が大原則です。
AE:EDを求めることと合わせて考えると、
次のような補助線をかくことができます。
すると、AE:EDに関係のあるピラミッド型相似ができました。
図より、AE:ED= 200:157 を求めることができました。
この問題では、
難しい問題を解く手順に、
「正確な図を描くことができれば問題も解くことができるはず」
という考え方が加わりました。
テスト用紙にも「図は正確とは限りません」と書かれていることがありますが、
これは正確な図にすると「見た目」で答えがでてしまうことがあるからです。
このことは逆にいうと、
正確な図を描けば答えに気づきやすくなるということです。
このように、図を描く上での考え方がひとつ加わりましたが、
難しい問題を解く手順は
学校別サピックスオープンのようなテスト問題にも使えました。
これまで8回にわたって、平面図形の点数を上げる勉強方法について考えてきました。
前半では、
図形の移動の問題を通して、
夏期講習で学んだことを夏期中や9月以降のテストにいかすためには、
春先からの学習の振り返りがポイントになることがわかりました。
後半では、
「なぜその解き方を選ぶのかを言葉に整理する」ことに取り組むことで、
テストに出される難問を正解するための手順が身につくことと、
実際の使い方をみてきました。
まだ、夏休みも始まったばかりです。
できる準備をして、夏期講習に望むことができるといいですね。

