第350回 立体図形の苦手克服術 1
「第350回 立体図形の苦手克服術 1」
前回まで、
6年生の平面図形について、
難しい問題が解けるようになる方法に取り組んできました。
今回からは、
立体図形の苦手を克服する方法を考えていこうと思います。
はじめに、
6年生が取り組む立体図形の問題がどのようなものなのかを、
大手進学塾のテストからみていきます。
四谷大塚 第3回合否判定テスト 算数問題(男子)2013年9月実施 より
問題9 下の図の四角すいA-BCDEは、底面が1辺8cmの正方形で、高さが12cmです。また、側面の4つの三角形はすべて合同な二等辺三角形です。これについて、次の問いに答えなさい。

(1) 図2のように、辺BC、CDの真ん中の点をそれぞれP、Qとします。四角すいA-BCDEを、2点P、Qを通り、底面に垂直な面で切り分けたとすると、頂点Cをふくむ立体は何cm3ですか。
(2) 図3のように、辺BC、ED上にそれぞれ点R、Sを、BR=ES=6cmとなるようにとります。四角すいA-BCDEを、2点R、Sを通り、底面に垂直な面で切り分けたとすると、頂点Cをふくむ立体の体積は何cm3ですか。
「立体切断」のようなレベルの高い問題を解くときに必要となる力は、
「正確な図を描く力」です。
なぜならば、
立体図形が平面図形よりも難しい理由が、
「三次元」である立体図形を
「二次元」である紙の上に表していることにあるからです。
一般に、
「空間把握力」が強いと立体図形の問題を解くのに有利だ
とよく言われますが、
それは
「二次元」の紙の上に描かれた立体図形を、
そのままで「三次元」として見ることができるからです。
しかし、
そのようなレベルの「空間把握力」を持つお子さんは
それほど多くありません。
そこで進学塾ではその代替手段として、
「展開図」や「投影図」のように、
「三次元」の立体を「二次元」の紙の上でも
正確に把握できる方法を指導します。
もし、
「立体図形が弱い」とお感じでしたら、
「見取り図」から「展開図や投影図」を描く力、
逆に「展開図や投影図」から「見取り図」を描く力を
チェックしてみてください。
この力に問題がなければ、
あとは「相似などを利用する平面図形の計算力」を
強化すれば大丈夫です。
では実際にこの問題を解いていきましょう。
【手順1】おおまかな完成図を見取り図で描く
【手順2】問題文中の「底面に垂直」を図の中に書き込む
↓
三角すいM-PCQの体積を求めればよいことがわかる
【手順3】体積を求めるには底面積や高さが必要なので、
真上、真正面、45°回転させた図を描いてみる
真上から見た図から、底面積は8cm2、
時計回りに45°回転させて見た図から高さが6cmとわかりますから、
求める体積は16cm3です。
「手順3」で見た4つの向きのうち、
「真正面」と「反時計回りに45°回転させた」ときは、
図を完成させることができませんでした。
しかし、
「真上から見た図」は
位置がわかっている2点PとQを結べば底面積が求められ、
「時計回りに45°回転させた図」は
底面に垂直な直線を描けばMの位置がわかり、
高さMNの長さも求めることができました。
【図を描くときのポイント】
(1) 立体を見る向きは6つ
・真上
・真正面
・真横
・45°回転(時計回り、反時計回り)
・斜め上方
(2) 向きの選び方は2つ
・位置のわかっている2点が結べる
・垂線や平行線が描ける
立体図形の問題で投影図を描くときは、
この2つのポイントに注意すると、
「長さを求めることができる向き」を
短時間で選べるようになると思います。
小問(2)については、次回みていこうと思います。
時間があるようでしたら、それまでにチャレンジしてみませんか。

