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第567回 女子中の入試問題 比と割合 4

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割合の練習問題 2021年11月13日18時00分

「第567回 女子中の入試問題 比と割合 4」

2021年度の女子中の入試で出された「比と割合」の問題について見てきています。

前回は食塩水の問題について考えました。

今回は「比と割合」の最終回として、仕事算を取り扱っていきます。

 

【問題】ある仕事は、Aさんが12日間働いた後、Bさんが9日間働くと終わります。この仕事は、Aさんが8日間働いた後、Bさんが12日間働いても終わります。また、Cさんが1人で働くと36日間で終わります。

(1)Aさんが1人でこの仕事をすると、何日間で終わりますか。

(2)3人で一緒にこの仕事をすると、何日間で終わりますか。

(3)3人で一緒にこの仕事を始めましたが、途中でAさんが6日間休みました。このとき、この仕事が終わるまでに全部で何日間かかりましたか。

(浦和明の星女子中学校 2021年 問題2)

 

【考え方】

仕事算は、「決まった時間にする仕事の量×仕事をした時間=仕事の量」を利用して解く問題です。

(1)この問題の仕事は、

(Aが1日間でする仕事)×12日間+(Bが1日間でする仕事)×9日間=(Aが1日間でする仕事)×8日間+(Bが1日間でする仕事)×12日間

のように表すことができます。

このことを線分図に整理すると次のようになります。

上の図のアに着目すると、

(Aが1日間でする仕事)×4日間=(Bが1日間でする仕事)×3日間

となっていますから、

(Aが1日間でする仕事):(Bが1日間でする仕事)=3:4

とわかります。

Aが1日間でする仕事=3とすると、

3/日×12日間+4/日×9日間=72

がこの仕事全体の量です。

72÷3/日=24日間

答え 24日間

 

(2)72÷36日間=2/日 … Cが1日間でする仕事

3/日+4/日+2/日=9/日 … 3人が1日間でする仕事の量

72÷9/日=8日間

答え 8日間

 

(3)「もし、Aさんが休まなければ…」と仮定すると解きやすくなります。

72+3/日×6日間=90 … Aが休まなければこの仕事の量よりも18多い90仕事ができる

90÷9/日=10日間

答え 10日間

 

(3)は「決まった時間にする仕事の量×仕事をした時間=仕事の量」を面積図にして、次のように考えることもできます。

(4/日+2/日)×6日間=36 … ア

(72-36)÷9/日=4日間 … イの仕事をするのにかかる日数

6日間+4日間=10日間

 

本問は、仕事算の基本である「決まった時間にする仕事の量×仕事をした時間=仕事の量」という関係が、式、線分図、面積図で利用できるかが確認できる問題でした。

 

 

では、2問目です。

 

【問題】何人かで協力してある製品を作ります。AさんとBさんの2人だと48日間で完成します。作業を始めたら休みなく働き、1日の仕事量はそれぞれ一定です。次の問いに答えなさい。

(1)AさんとBさんの2人でちょうど36日間で完成させなければいけなくなりました。まずAさんのみ作業の速さを1.3倍にしたら、40日間で終わることがわかりました。36日間で完成させるには、さらにBさんの作業の速さを何倍にしなくてはならないか答えなさい。

(2)はじめの8日間はAさんとBさんの2人で、9日目からはAさんとBさんとCさんの3人で作ると、最初から数えて32日間で完成します。Dさんにも手伝ってもらって最初から26日間で完成させることになりました。Dさんの作業の速さはCさんと同じです。はじめからAさんとBさんとCさんの3人で作り始めるとき、Dさんには最初から数えて何日目から手伝ってもらえばよいか求めなさい。

(頌栄女子学院中学校 2021年 問題4)

 

【考え方】

(1)問題の条件を線分図に表します。

Aが1日間でする仕事の量を1とすると、アの部分は

1/日×1.3×40日間-1/日×48日間=B×8日間

となりますから、

52-48=B×8日間

(52-48)÷8日間=0.5/日 … Bが1日間でする仕事

とわかります。

(1/日+0.5/日)×48日間=72 … 仕事全体の量

72÷36日間=2/日 … 仕事を36日間で終わらせるときに2人が1日間でする仕事の量

2/日-1/日×1.3=0.7/日 … そのときにBが1日間でする仕事の量

0.7/日÷0.5/日=1.4倍

答え 1.4倍

 

(2)問題の条件を線分図に表します。

(1/日+0.5/日)×8日間=12 … AとBの2人が8日間でする仕事の量

(72-12)÷(32日間-8日間)=2.5/日 … AとBとCの3人が1日間でする仕事の量

2.5/日-(1/日+0.5/日)=1/日 … Cが1日間でする仕事の量=Dが1日間でする仕事の量

2.5/日×26日間=65 … AとBとCの3人が26日間でする仕事の量

72-65=7 … Dがした仕事の量

7÷1/日=7日間 … Dが仕事をした日数

26日間-7日間=19日間 … AとBとCの3人だけで仕事をした日数

よって、Dが仕事を手伝ったのは20日目からです。

答え 20日目

 

本問は、1問目よりも条件が複雑になっていましたが、仕事算の基本となる線分図を利用することで問題を解く方針がわかりやすくなる問題でした。

 

今回は、2021年度の女子中の入試で出された「比と割合」の中から仕事算について考えました。

ご紹介した2問に共通するポイントは、問題の条件を整理して考えやすくすることでした。

仕事算の問題が苦手なときは、「決まった時間にする仕事の量×仕事をした時間=仕事の量」という関係式と、それを使いやすくするための線分図や面積図などの条件整理の両方がマスターできているか、今回のような問題で確認してみましょう。

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割合の練習問題 / 中学入試の算数問題 2021年11月13日18時00分
主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。
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