第756回 女子中の入試問題 文章題 3
「第756回 女子中の入試問題 文章題 3」
これまで、2025年度に女子中の入試で出された「文章題」について見てきています。
今回は、「差集め算」を中心に取り扱っていきます。
1問目は、差集め算の定番問題です。
【問題】子どもが長いすに座るのに、1脚に4人ずつ座ると3人が座れなくなり、1脚に7人ずつ座ると最後の長いすに5人座り、7脚余ります。長いすの数と子どもの人数をそれぞれ求めなさい。
(東京女学館中学校 第2回 2025年 問題2-(1))
【考え方】
「用意した長椅子全部に生徒が座る」場合について考えていきます。
長椅子が□脚あるとします。
7人ずつ座る場合の空席は
(7人-5人)+(7人×7脚)=51人分
です。

差に着目します。
7人×□脚-4人×□脚=3人+51人 → □脚=54人÷(7人-4人)=18脚
ですから、子どもの人数は
4人×18脚+3人=75人(または、7人×18脚-51人=75人)
です。
答え 長いす 18脚、 子ども 75人
本問は、長椅子を題材にした差集め算の考え方を確認できる問題です。
線分図の他に、次のような表に整理して解くこともできます。

2問目も、差集め算の定番問題です。
【問題】花子さんは90円のボールペンをちょうど何本か買えるお金を持っています。そのお金で120円のシャープペンシルを買うと、買える本数は90円のボールペンより7本少なくなり30円残ります。花子さんが持ってるお金はいくらですか。
(洗足学園中学校 第1回 2025年 問題2-(2))
【考え方】
ボールペンよりも本数の少ないシャープペンシルの本数を□本とすると、条件を表しやすいです。

差に着目します。
120円×□本-90円×□本=90円×7本-30円 → □本=600円÷(120円-90円)=20本
ですから、花子さんが持ってるお金は
90円×(20本+7本)=2430円(または、120円×20本+30円=2430円)
です。
答え 2430円
本問も、差集め算の基本を確認できる問題です。
表に整理する場合は、次のように表すことができます。

※ 「シャープペンシルをあと7本買うと…」と考える解き方もあります。
3問目は、差集め算以外の考え方も必要になる融合問題です。
【問題】10円玉、50円玉、100円玉があわせて45枚あり、合計金額は2730円です。Aさんがそれぞれの枚数を数えて合計金額を計算したところ、2種類の硬貨の枚数を入れかえて計算してしまったので、2100円になりました。100円玉は何枚ありますか。
(山脇学園中学校 算数1科 2025年 問題(9))
【考え方】
枚数を入れかえた硬貨が10円玉と50円玉の場合は1枚あたりの差が40円、10円玉と100円玉の場合は1枚あたりの差が90円、50円玉と100円玉の場合は1枚あたりの差が50円ですから、それぞれの硬貨を何枚かを入れかえると、合計金額の差は40の倍数、90の倍数、50の倍数になります。
2730円-2100円=630円 … 合計金額の実際の差
630が90の倍数ですから、枚数を入れかえた硬貨は10円玉と100円玉とわかります。
また、枚数を入れかえると合計金額が減りましたから、実際の枚数は100円玉の方が10円玉より多いこともわかります。
630円÷90円=7枚 → 100円玉の方が10円玉よりも7枚多い。

ここからは「3種のつるかめ算」です。

(2730円-2600円)÷10円=13
□=7+13=20
答え 20枚
本問は、取り違えとつるかめ算を含む問題です。
(1枚あたりの差)×(枚数)=(合計金額の差)という考え方は差集め算の基本ですが、倍数条件の利用が必要になるため、基本問題よりも難しくなっています。
なお、3種のつるかめ算は、次のような面積図で考えることもできます。

最後は、大問形式の問題です。
【問題】ある町では、3つの停留所A(始発)、B、C(終点)に停まるバスが運行していて、運賃は下の表の通りです。ある1回の運行では、Aで30人が乗り、Cでは乗っていた26人全員が降りました。

(1) Bから乗った人がいなかったとき、運賃の合計はいくらですか。
(2) Bで乗り降りした人の合計が8人だったとき、運賃の合計はいくらですか。
(3) 運賃の合計が18000円だったとき、Bから乗った人は何人ですか。
(三輪田学園中学校 1回午後 2025年 問題4)
【考え方】
(1)
Bから乗った人がいないので、Cで降りた26人はAから乗った人ですから、Aから乗った残りの
30人-26人=4人
はBで降りたことになります。

400円×4人+600円×26人=17200円
答え 17200円
(2)
Bから乗った人数を□人、Bで降りた人数を■人とします。

バスに乗った人数の合計とバスから降りた人数の合計は同じですから、□人と■人の差が
30人-26人=4人
とわかります。

和差算です。
□人=(8人-4人)÷2=2人
■人=8人-2人=6人

よって、「乗り降り」が「A~B」の人が2人、「B~C」の人が6人、「A~C」の人が
30人-6人=24人(または、26人-2人=24人)
とわかります。

400円×6人+300円×2人+600円×24人=17400円
答え 17400円
(3)
(1)よりBから乗る人が0人のときの運賃の合計が17200円、(2)よりBから乗る人が2人のときの運賃の合計が17400円ですから、Bから乗る人が1人増えると運賃の合計が
(17400円-17200円)÷2人=100円
増えることがわかります。
(18000円-17200円)÷100円=8人
答え 8人
本問は、誘導形式の大問です。
(1)、(2)を利用すると(3)が解きやすいことを確認しましょう。
なお、バスの乗降人数を整理するときは、「合計欄」を表に追加すると考えやすくなります。
また、(3)では、Bから乗る人が1人増えるとBで降りる人が1人増え、同時にAからCまで乗り通す人が1人減るので、運賃の合計は
400円+300円-600円=100円
増える、のように考えることもできます。

今回は、2025年度に女子中の入試で出された差集め算の問題などをご紹介しました。
1問目、2問目は定番の問題ですので、もし、正解できない問題があれば、類題を使ってできるだけ早く補強をしましょう。
3、4問目も、類題がこれまでの中学入試で出されています。
1、2問目よりも難しいのですが、倍数条件や前問からの誘導を利用して正解できると理想的だと思います。
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