あらためて考える:中学受験の塾選びと塾の勉強への取り組み方について

あらためて考える:中学受験の塾選びと塾の勉強への取り組み方について
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中学受験を考える家庭にとって、今や学習塾は必要不可欠といえます。
親がきちんと考え、子どもにあった塾を選ばなければ塾に入ってからが大変です。
ここでは、塾の選び方や塾に通う前にやっておくべき前準備についてあらためて考えてみたいと思います。

塾選びは上のクラスに入れるかどうかで決める

塾を選ぶにはさまざまな方法があります。
中でもいちばん重要なのは入塾テストの結果を見て判断することです。
入塾テストの結果で、一番よいクラスに入れる塾に通う、というのも1つの方法です。
最下位のクラスの場合には、あまりその塾を選ぶ必要はありません。
というのも、塾の中でクラスを上げていくのは非常にむずかしいからです。

具体的に仕組みがどのようになっているかみてみましょう。

たとえば

日能研の場合

授業時間が違う
上の方のクラスは授業時間が長く、下のクラスは授業時間が短い

四谷大塚の場合

テスト問題が違う
上のクラスでは取り組む問題がよりハイレベルになる

このように、所属するクラスのレベルによって授業の長さや取り組む問題も変わってくるのです。
ほとんどの塾で、1ヶ月に1度程度クラス分けの共通の総合テストがあります。
このときに、授業内容や普段のテスト内容の取り組みが違っていると、下のクラスの子は共通問題で不利になります。
いくら下のクラスで成績が良くても、共通テストではレベル違いの問題が出てきます。
その問題の解き方を塾のクラスで習っていない、となると当然その問題は解けません。

そのため、進学塾でのクラスの振り分けが一旦決まると、なかなか這い上がって上のクラスに移るのは大変です。
少しでも入塾テストで上のクラスに入れるように準備しておくことが大切です。

入塾テストの2ヶ月前に学力を備える

塾で少しでも上のクラスに入るために、入塾テストの前に学力を備える勉強をしておきましょう。

国語:長文に慣れる

まず国語の入塾テストは学校のテストに比べて文章量が非常に多くなります。
文章に慣れていないと、その量を見ただけで問題を解く意欲がなくなってしまう子もいます。
4年生から塾に通わせる場合には、市販の3〜4年生用の中学受験対策ドリルなどを活用し、長文に慣れておくようにしましょう。

算数:時間配分を考える

算数の入塾テストは学校のテストよりも問題数自体が多くなります。
問題を解く「早さ」と「正確さ」がより求められますが、加えて時間配分を考えることが必要になります。
普段の学習でも「5分で2ページやり終える」など、目標時間を決めて取り組むようにしましょう。
計算問題の復習や文章題に慣れておくことも大切です。

このような入塾テストの準備は2ヶ月前には始めるようにします。
もしも塾に知り合いの先輩ママがいるようなら、何回分かの総合テストを借りられるとより具体的に対策を練ることができます。
最近では、入塾テストに備えるための問題集も発売されています。

西村則康著
「中学受験 入塾テストで上位クラスに入るスタートダッシュ[算数]」

新4年生からの入塾の場合、ほとんどの入塾テストは2教科ですが、それ以降になると理科と社会を含めた4教科のテストになる場合がほとんどです。
子どもの入塾のときの負担を考えると、4年生スタート時から始めるのがいいでしょう。

親が学習状況を把握する

入塾でクラスが決まると落ち着いた気分になりそうですが、そこからがスタートです。
「中学受験は親子二人三脚で乗り越えるもの」とよく言われるように、親のサポートと子どもの頑張りがあってこその中学受験です。
だからといって親が勉強を教える必要はありません。
子どもが勉強したくなる環境を作り、声かけをしていきます。

子どもの勉強量と勉強時間を親が知ることは環境づくりに大切なポイントです。
子どもが塾から帰ってきたら塾の宿題の内容をメモしておきましょう。1週間もすれば宿題の量の平均がわかってきます。そのためにはどのくらいの時間が必要で、どのようなスケジュールを組めばいいのか、を把握します。
そして、そのスケジュールを実際に組んでみたとき、子どもの勉強時間の長さにおどろくでしょう。それに気づくのが親のサポートの第一歩になります。

子どもがこんなにも頑張っている、長い時間勉強に向き合っている、と親が感じてあげられない限り、子どもを心から励ましたり、労ったり、という気持ちになれません。
より効率的な勉強方法や時間の組み方を考えたりするためにもこの子どもの学習状況を知るのは不可欠です。

勉強は時間だけではなく質が大切

塾で伸び悩んでいる子の親は、子どもが家庭でも長い時間勉強しているにもかかわらず、他にやるべき問題集や、どんな勉強をすればいいか、という「より多くの時間を勉強に費やす方法」を求めてきます。
成績をどうにかしたい、という気持ちはわかります。しかし子どもがすでに長時間の勉強をしているのが分かっているのであれば、勉強の「時間」を増やすのではなく「質」を変えるべきです。
それ以上勉強の時間を増やしてしまえば子どもはパンクしてしまいます。

実は塾での成績の上がらない理由の多くは「勉強不足」ではなく「勉強過多」になっている場合が多いのです。
塾からの膨大な宿題をこなすことだけに頭が集中してしまい、自分の知識として使いこなし、身についているのかどうかを確認する余裕がないため、成績に結びつかないのです。

もちろん塾の宿題をこなすことは大切ですが、息抜きをさせたり、心身のケアをすることも非常に大切です。
親が状況を把握し、子どもが無理をしすぎないようにしましょう。

できない箇所を見きわめる

勉強の質と量が大切だということを先述しましたが、質の高い学習をすることで量の不足を補うことができます。
どのようにその質を高めるか、というのは自分の理解力を把握し、あいまいなところを定着させてきます。

その日塾で習ったところで完璧に理解できたところには「○」。なんとなくわかるけど自信がないところには「△」。わからない問題には「×」で振り分けます。
そして宿題の中から「△」をピックアップして優先的に取り組みます。
子どもが自分で判断するものなので、どれが類題なのか探すのがむずかしいことも多いです。親が手伝って見分けてあげてください。問題を解いてあげる必要はありません。「○」や「×」の問題に関しては子どもに解くかどうかを任せましょう。
塾によっては宿題チェックするところもあるので、もしも解かない場合は親から塾の先生に連絡しておきます。

中学受験では塾が合うかどうかで結果が決まるといっても過言ではありません。
塾選びをはじめ、入塾テストの準備、また塾に入ってからのスケジュールや学習状況の把握などをしっかりとサポートして、子どもの負担を減らして勉強しやすい環境づくりをしましょう。
また、子どもの心のケアも忘れないように親子で受験に向けて取り組んでいきたいですね。

この記事を書いた人
主任相談員 西村 則康 主任相談員 西村 則康 西村先生に家庭教師に来てほしい方はこちら
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